鹿肉生ハムの作り方 | 高卒リーマン田舎暮らし

鹿肉生ハムの作り方

ついに完成!

2021年12月30日から22年9月25日まで

制作期間10ヶ月

作ってみて改良したいと思ったことを「補足」で追記してます

補足:作るなら11月下旬からが良いです。12月下旬だと遅いかもしれません。


作り方

①肉の成型(後ろ足推奨)
②串で刺す
③塩をすり込む
(肉の重さの5%)
④キッチンペーパーで巻いてビニールに入れて一週間干す
⑤塩抜き(30分)
⑥水気を拭いて風乾燥、1日干す
⑦燻製、30℃以下6時間
⑧熟成、日陰で10カ月以上干す
⑨完成

【パテ(鹿脂)を塗る場合】
⑦まで一緒
⑧熟成途中に鹿脂を塗る
⑨熟成再開(合計10カ月)
⑩完成


①肉の成型

汚れと余分な脂肪も取ります

この写真は前足

補足:前足は肉が少ないので生ハムには不向きです。必ず後ろ足を使うようにしましょう!

斧みたいな形になります

後ろ足はこんな感じに成型しました

こっちの方が生ハム感ある(豚肉感?)

 

②串で刺す

100均のバーベキュー用の串でブスブス刺す

 

③塩をすり込む(肉の重さの5%)
前足は2.45㎏なので123gの塩

最初は10%用意したんだけど、どう頑張ってもそんなすり込めなかった

半分しかすり込めないので5%、胡椒は何となく、少々

すぐに水が浮いてきます

↓塩が半分余った図

 

④キッチンペーパーで巻いてビニールに入れて一週間干す

「ペーパー&ビニール」が良いかはまだ分かりません

補足:ペーパー&ビニールが良さそうです。

やらないパターンも作ってますが、塩で出た汁が滴り、表面が乾燥します

これだと塩もガンガン流れちゃうからどうなんだろう…と思ってベーコン同様、「ペーパー&ビニール」で覆うことにしました

「ペーパー&ビニール」をすると下が汚れず、乾燥もしません

後ろ足→前足→前足の順

上だけ縛ってます、ビニールがガサガサなるので真ん中をテープで止めると良いかも(面倒なのでしてない)

3年前に折れた干し柿用の室内物干し竿が役に立ちました

生ハムが横移動しないようs字フックを縛って間隔を固定してます

1週間厳守!

補足:今回、2週間干してしまい肉が変色してしまいました

 

⑤塩抜き(30分)

切れ目の入っていない「スネ肉かたまり」は鮮やかなまま

切れ目が入った部分は、その筋肉の塊ごと変色している

やや臭い、獣臭がする、前に知り合いから頂いた「ビニール袋に入れて冷凍庫で長期間保存していた鹿肉」と同じ匂いがした

冷凍焼けによる変化なのか、2週間干したことで単純に鮮度が落ちたのか…

 

⑥水気を拭いて風乾燥、1日干す

茶色い所がちょっと臭い

「表面は茶色いけど奥の方は平気」だと良いなぁ…

④の時、最初の2~3日は水分が出てきてたけど、それ以降はほとんど出てなかったから、やっぱ1週間が「塩が浸透して水が出て、鮮度が落ちない」丁度良い期間なんだろうと思う

すまぬ、鹿よ…

 

⑦燻製、30℃以下6時間

風の無い日を選びました

ちなみに生ハム作りはコチラのサイトを参考にしてます

・燻製は2~6時間
・煙を当てるだけでもOK
・肉の高さは火元から50㎝上がちょうどいい
・下の方が少し焼けてもOK

とのことだったので、煙がダダ洩れなドラム缶燻製は6時間煙を当てることにしました

高さが足りないので薪でかさ上げする荒業

6時間は非常に長かったのでリンゴ焼いたりした、美味しかったです

おすそわけしまくった結果、早くも残り僅かになってしまったジャーキー

「めっちゃウマい」と大好評でした

鹿肉ジャーキーの作り方

意外と良い感じ…のような気がする

燻製ビフォーアフター(右はビニールで風除けしていないので乾燥が早いやつ)

全体的に白っぽくなった

あと脂とかスジの白い部分が黄ばんだ

そして再度干す

後日談:虫が湧かないよう、網目の細かい網で覆うこと!

イイ!( 一一)☆

今度タグ付けしておこう

乾燥したら赤みが増して茶色い部分が目立たなくなった

↓ 水抜き直後の写真

 

 

⑧熟成、日陰で10カ月干す

「めっちゃ臭い」

何度も妻から捨てろと言われました

腐敗臭を放ち、虫が湧く生ハム原木

正直、私も失敗したと思ってました

最初にビニールを被せなかった前足、カピカピ

こちらは後ろ足

どちらもカビカビ

9月末、夏の終わりなだけあって異臭は最高潮

捨てよう…

でも捨てる前に中身だけでも確認しとこう…ズパ

…おや?

おやおや?

むしゃり…

うまー!!!(⁠☆⁠▽⁠☆⁠)ウマイ!!

なんだこれめっちゃうめー!

後ろ足を切り分ける

筋肉と筋肉の隙間にカビのようなものがビッシリ

食中毒が怖いので色の悪い所はゴリゴリ切り落として美味しそうな部分だけを残していく

後ろ足からこれぐらい取れました

前足はガリガリすぎて色の悪い表面1センチを裏表取ったら身が残らない

生ハム作るなら後ろ足一択

 
⑨完成

完成しました!!!

噛めば噛むほど旨みが出る!

しかしかなりしょっぱいので燻製チーズと合わせていただきました

最高に美味しかったです!

ルビーのような鮮やかな赤

臭いのは表面の色の変わった部分だけで、そこを落としちゃえば嫌な匂いはしませんでした

むしろ良い匂い

調べたら生ハムというのは全て臭いらしいです

表面の脂や肉が酸化することで異臭を放つそうです

逆に、異臭を放たない生ハムは生ハムあらず、というのが生ハム業界の基本のようです

とはいえ虫が湧くのは確実によろしくないので、次回作る時は網目の細かい網で覆って乾燥させることにします


美味しくできましたが素材の価値を落としてしまい、満足のいく結果とは言えない内容でした

①虫が湧いた→製造過程での価値が落ちた

対策:燻製後、網をする。工程④の乾燥期間を守る。

②内部にカビが生えた→可食部が減り、価値が落ちた

対策:作成開始時期を11月下旬にする(今回は12月下旬)。寒い時期に1カ月長く乾燥させることでカビの発生を抑制する狙い。あと絶対に日の当たらない場所に干す。今回干した玄関は夕方日が当たり生ハムの温度が余分に上がってしまったと推測。

次は上記を守り、命の価値を落とさないよう美味しい生ハムを作りたいと思います!

未熟な部分が多々ある内容ですが参考になれば幸いです!

最後まで読んで下さってありがとうございました!

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